2012年8月23日木曜日

2012年8月7日 積乱雲、畑、住宅街、海


 なんとかムーンライトながらに乗ることに成功した。
 博多から出発して、今まで随分長く感じた。まだ、一日も経ってない。
 大垣駅に着いてからは、お腹を満たすために魚民に入った。ハイボール三杯で酔って眠くなってしまった。私にとってはかなり珍しいことだ。それだけ疲れていたんだと思う。
 今朝から車窓の外を過ぎる積乱雲、畑、住宅街、海を眺めながらエコノミー症候群にならないよう闘ってきた。ムーンライトながらは夜行列車というからてっきり西村京太郎の推理小説に出るような寝台列車を想像していたのだが、そうもいかないようだ。やはり格安の旅行は辛い。
 前にも青春十八切符で旅行をしたことがあるが、まだまだ長時間鈍行列車の椅子に座るのには慣れていない。
 列車の中では外を眺めたり、寝たりの繰り返しだ。基本的に本は買わない。新幹線の移動ならまだしも、乗り換えの多い鈍行列車の旅で書物はお荷物になってしまう。
 しかし積乱雲、畑、住宅街、海なんて日本人なら誰もが思い描く理想の夏の風景だ。お尻が痛いのを考慮しても、その風景を独り占めするように楽しんだのだからかなりの贅沢と言える。
 ながらは車内の電気は消さない。乗客の何人かは常連のようで、アイマスクをして図太く睡眠モードに入っている。
 明日は東京の友人の家だ。彼に会うのもかなり久しぶりだ。高校の時はそんなに親しく、よく遊んでいたわけではなかったのだが、私が大学を辞めてからよく連絡を取り合うようになった。男同士の友情とは不思議なものだと自分でも思う。
 私はアイマスクの代わりにサングラスをかけ、腕を組んで眠りの姿勢に入った。線路の音がうるさいと事前にネットで調べていたが、そうでもなかった。



   ムーンライトながら到着の様子。
   列車が入って来る瞬間は何歳になっても興奮する。


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